酒飲みの映画棚 11杯目「ローズマリーの赤ちゃん」

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2021-11-15

こんにちは。kioi tv編集者のフィズです。

残暑の暑さもすっかり鳴りを潜め、風が冷たくなった今日この頃。
一気に冬に近づいて参りましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

私は冬に向けた衣替えをようやく済ませ、さらにはユニクロのヒートテック一式やニトリのNウォームなどを購入し、寒さ対策を万全に整えております!

とはいえ、今の時期すでに0℃近くまで気温が下がる我が故郷長野県に比べれば、まだまだ東京都市周辺は秋口ほどの暖かさですけどね。
まだアイスも余裕で食べられます。

してアイスと言えば、私フィズは極寒の冬にもアイスを頬張るのが好きなタイプなのですが、同様に冬にホラーを楽しむのも大好きです。
あ、でもハラハラドキドキすると体温が上がるし、アイスと同じように区分するのはちょっと違うのかも……?
皆さんはどうお考えでしょうか。

冬本番になる前だからこそ、一緒にじわじわくるホラーテイストを存分に味わってみませんか。

ということで今回は、不気味さ満点のホラー映画「ローズマリーの赤ちゃん」をご紹介しましょう。

(引用元:U-NEXT)
制作会社ウィリアム・キャッスル・プロダクション
監督ロマン・ポランスキー
公開1968年
上映時間137分
ジャンルホラー、サイコスリラー

Netflix U-NEXT d-TV Amazon prime video(字幕)

ゲオでもレンタルできます。店舗で確認してみてください!

〜あらすじ〜

売れない役者ガイとその妻ローズマリーは、
ニューヨークのアパートへ引っ越してきました。
広い部屋で着々と引越し作業が進む中、
ローズマリーは地下の共同洗濯場で隣人夫妻の養女テレサと仲良くなります。
彼女は、夫妻から貰ったというタニス草の入ったペンダントを
とても大切そうに見せてくれました。
ところが、翌晩。
あのペンダントをつけたまま投身自殺した、テレサの遺体が見つかり…。

こちらは小説を元に制作されたホラー映画です。
50年以上も前に制作されましたが、今見ても十分に楽しめる作品だと思います。まさに名作、掘り出し物でした。

上記のジャンルにはホラーとスリラーを書きましたが、もう一つ超自然も入るかと思います。

スリラー? 超自然? 何言ってんの全部ホラーでしょ聞きたくない!

という方、ちょっとお待ちください! ブラウザバックはまだしないで!

うぉっほん(咳払い)。
簡単に説明すると、そもそもホラーというのは、「恐怖」を扱う作品のジャンルです。
そこにホラーとは関係のない別の要素が加わったり、恐怖の系統が変わったりすることでジャンルに違いが出てきます。

作品の宣伝や評価で、スプラッターとかサスペンスなんて言われているのを聞いた事がある人もいるでしょう。
あとは、SFホラー、アクションホラーなど2つの名前がくっついてるものとか…。
ああいう感じです。

今回のジャンルあるスリラーというのは、主人公の身近な人が豹変するなどで不安感や緊張感で恐怖を与える というジャンルです。
そして、超自然は 人智を越えた現象 をテーマにしたジャンルですね。人智を超えたと言うとちょっと曖昧ですが、かの有名な「エクソシスト」が超自然ホラーですので、あのようなことだと思っていただければ。

このような細かい要素をホラーと結びつけることで、幅広いホラー作品が出来上がっています。
ですので、一口にホラー好きと言っても、スプラッターが大好きな人もいれば、スリラーやサスペンスは好きだけど超自然はあまり好きじゃないという人もいるわけです。

もしかしたら、今までホラーを嫌っていたあなたも、このように細かく見ていけば別にホラーはなんてことなかった、となるかもしれませんよ。

さて、「ローズマリーの赤ちゃん」のジャンルについてざっくり説明をしましたが、それを踏まえた上でこの作品の一番の魅力は、始終続く“不気味さ”だと思います。

急なビックリ要素はないんですけど、その代わり最初から最後までずーーーーーーーーっと不気味なんですよね。
ストーリーは割と展開の先読みがしやすい素直な作品ですし、不気味さがまとわりつく様で気持ちが悪いはずなのに、なぜか画面に釘付けになってしまいました。

中でも特に注目して欲しいのは、ローズマリーが夢を見ているシーンです。
作品上の夢は、筋の通っている綺麗さというか、どうしても作られた感じが拭えないんですけど、この作品の夢はいい意味で訳がわからないんですよ。
脈絡も関係性も分からないシーンやセリフがあり、とてもリアルな夢っぽいというか…。それがかえって恐怖心をじわじわと煽ってくるんですよね。

このじわじわくる恐怖というのは、ビックリして心臓がキュッとなるんじゃなくて、常にうっすら警戒して緊張しているイメージです。
2時間もそんな状態でいるんですから、観賞後はどっと疲れが出ました。

ある意味心臓に悪いかもしれません(笑)。

ただ、驚かしがない分安心してガン見できるのはいいですね。
ホラーが苦手で今まで遠ざけてきた人にもおすすめです!

ここでちょっとした小話。
実は鑑賞当時はリアルフィズの生活が立て込んでいまして。
なんとかすきま時間を縫って、晩ご飯を食べながら鑑賞するはずだったんです。

それなのに時間もご飯も忘れてじっと観てしまったので、エンドロールが流れるまでに麺が伸びて冷め切ったカップ麺が出来上がっていました(もちろん後で美味しくいただきました)。

まさかここまで見入ってしまうとは思っておらず、あまりの面白さにその後のやることを全て放り出して、余韻に浸りながら眠りにつきましたね。
翌日、無事に泣く羽目になりました。ぴえん。

あとですね、鑑賞中ローズマリー役のミア・ファローを見て、どこかで見たことあるなーと思い後々調べたら、なんと、私が子供時代に大好きだった「アーサーとミニモイの不思議な国」の祖母役をしていたんです!

「こんなところで再会するなんて!!」と勝手に運命を感じたこともあり、「ローズマリーの赤ちゃん」は私の中で大好きな映画の仲間入りをしました。

ちなみに「アーサーとミニモイの不思議な国」は、児童文学を原作とした全3部作の映画です。
よければそちらも観てみてくださいな。

以上、本当にただの小話でした。

酒飲みの余談

今回は、作中に登場したウォッカ・ブラッシュというカクテルを作って呑んでみました。

勘のいい方は写真でお分かりでしょう。

そうです。今まではただグラスに注いで軽く混ぜるだけのお酒ばかり紹介していましたが、これを機に人生初のカクテルシェイカー購入を決めました!!

ついにプロっぽいものキター!!!

せっかくなので、一緒にショートカクテルグラスも購入しました。
これで一気にできることが増えましたよ!
たくさん練習しなければ…!

さて、そのウォッカ・ブラッシュはですね、ウォッカとライムジュースを3:1、そしてクレナデン・シロップというザクロ果汁のシロップを数滴程度(約1ml)加えてシェイクする、材料的に割とシンプルなカクテルです。

ただ割り物に対してウォッカの量が多いので、そのままだと結構キツめなお味がしました。
もちろん、私の初心者技量もありますが。

↑通常の分量通り作ったやつ。めっちゃ色が薄い。

それに、作中に登場したそれは綺麗なコーラルレッドだったんですよね(作った人物は「分量を間違えた」と言っていましたが…)。

なので、飲みやすさ&作品への忠実性を求めて、クレナデン・シロップをちょっとずつ増やしながら練習を重ねました。
最終的に、クレナデン・シロップの分量は10mlとなりましたね。

ザクロの甘い香りの後にウォッカとライムの爽やかさが通り抜けていく、とても私好みなウォッカ・ブラッシュの出来上がりです!

とてもおいしかったですよ。
それはそれは、呑んだ瞬間に「うまっ」と自画自賛してしまうくらいに。

もし、カクテルシェイカーをお持ちの方や作ってくれるバーを知っている方は、ぜひ一度呑んでみてください!

いかがでしたか。
ホラーは怖がるもの。
辛いものを「辛い!」と言いながら食べるように、怖いって思って、言っていいんです。
ホラーを怖がらないことはすごい、怖がるのは情けない、というような風潮がありますね。
でも、自分に合ったホラーで適度に怖がった方が、ホラーの良い楽しみ方なんじゃないかと思っています。

これからもホラー映画はご紹介するので、ぜひ一緒に怖がってくださいな。

では、また別の映画紹介でお会いしましょう!

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フィズ城西国際大学メディア学部所属 kioi tv編集者
ホラーを中心に洋画・海外ドラマを愛する酒飲み
余韻は最低2時間
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