テレビ業界への就職を志望しているそこのあなた!
あなたはテレビの裏側について
どれだけ知っていますか?
まだあまり業界について知らないなーという人や、
もう既に学生スタッフとして現場に入っている人もいることでしょう
そんなあなたがめでたくテレビ業界に就職できたとしたら、あなたはもうプロです!
プロとして仕事をこなさなくてはいけません!
ちょっと不安だったりしませんか…?
今回はそんなあなたや、ざっくりとテレビ業界に興味がある人に向けてこんな企画をお届けします!
題して、
この企画は業界の先輩である現役ADさん、ディレクターさんから仕事内容を聞いて、
今のうちに業界を把握しておこうというものです!
業界の方に毎回様々なテーマに沿ってインタビューしていきます
テレビ業界志望のみなさん、ぜひこの企画を活用してください!
第一回目の今回は大阪のADさんに業界についてインタビューしました!
秋本さん(20歳・女性)
高校卒業を経て よしもとクリエイティブカレッジ(YCC)に入学
現在はテレビ番組のADを勤めている。業界歴1年目
今年ADになったばかりの新人ADさんです。
ついこの間まで学生ということで、皆さんにより近い存在なのではないでしょうか
今回のインタビューテーマは【学生から新人ADへ】です。
ー今回はインタビューにお答えいただきありがとうございます。
秋本さんは今年20歳になったばかりということで
秋)そうですね。今年20歳になって、4月にADになったばかりです
ーということはついこの間まで学生だったということですよね?
秋)そうですね。ただ専門学校というわけではなく、YCCというよしもとのスタッフ育成の養成所を出ました
ーYCCですか。なぜ大学や専門学校ではなく、YCCに入ろうと思ったのですか?
秋)中学生の時から吉本のお笑いが好きで、裏方の仕事に就きたいとずっと思っていました。
将来の事を考えているときにYCCを知り、吉本でお笑いの仕事をするには一番ここが近道だと思い入学を決めました。
ーその頃からもうやりたいことが見つかっていたんですね
YCCではどんなことを学ぶんですか?
秋)イベントゼミと映像ゼミに分かれ、それぞれの分野で現役で働かれている方が講師として来てくださり、
仕事内容や業界への入り方などを教えていただきました。
私はもともとイベント志望だったので、イベントゼミに入って、実際に自分たちで一から企画して考えたイベントを行いました。
その他にもお手伝いとして、M-1やR-1の予選会場に行き出場者の呼び込みや受付など実践的な活動もおこないましたね。
ーやはり実践的な活動が多いんですね。
もともとはイベント志望だったんですか
秋)はい。もともとイベント志望で、YCC在学中もイベントの勉強をメインで行っていました。
授業で月に1度ニコ生配信を生徒たちで行っていて、小さい機材ではあるんですけど自分たちが撮っているものを
世界中に配信することに楽しさを感じました。そこから映像の世界に興味を持ち始めて、イベントからテレビの道に進みました。
授業でニコ生配信をしている様子
ーそうなんですね。YCCで学んだことで役立ったことはいくつかあると思うのですが、その中でベスト3を選ぶとしたらどんなことですか?
秋)ベスト3ですか…。
1位は
私はお手伝いとして、NSC生のライブに進行として入ってたんですね。で、現在私が担当しているのが劇場収録の番組なので、
小道具の出しハケ(出し入れ)などその時の経験が役立っています。劇場の地理が把握できていたのが役立ったことですね
2位は
よしもと内部の空気を入社前から知れた事ですね。これは参考にならないかと思いますが、YCC生としていろいろな現場に
行かせてもらえたため、実際に就職してから戸惑う事も少なかったです。
3位は
パイプ作りが出来た事です。在学中から業界の人との関わりがあったので、よしもとに入社してから、
YCC生ということで声をかけてもらえる事が何度かありました。この業界は顔と名前を覚えてもらう事がとても大事なので、
そういった面ではYCC生ならではの特権だったと思います。
ーそうなんですね。続いて晴れてADさんになれた時のことをお聞きします
秋)はい。
ーまず、テレビ業界に入る際に心がけたことは何かありますか?
秋)テレビ業界に限りませんが、あいさつが一番大事。とYCC時代から言われていたためそこは守れるよう意識しています。
あと、どんなに辛くても一年は絶対に続けなさいとも言われました。
一年頑張れば心も体も業界に慣れてくるから初めは辛くても、一年はやめないようにと
YCCの講師の方に言われたのでその言葉を胸に頑張ってます。
ー今でもその言葉をしっかり胸に刻んでいるんですね。
秋)そうですね。ちなみに、いまのところ辞めたいと思った事は一度もないです。
ADの仕事をこなす秋本さん
ーADのお仕事の中で一番大変だと思うことはなんですか?
秋)働いていて、一番つらい時は収録の前日です。
私が担当している番組はものすごく低予算の番組なので特殊ですが、収録前日はADで協力して小道具を作ったり、
フロア用のカンペの作成、台本の最終チェックと印刷など、やらないけないことが沢山あるため毎回泊まり込みで作業を行います。
体力的にその時が一番辛いです。
ーやはり泊まり込んでの作業というのはあるんですね。そんな辛いこともある今、やりがいを感じる時はどんな時ですか?
秋)そうですね、 担当番組のオンエアが終わって、SNSとかで「おもしろかった」「来週も楽しみ」などのコメントを見た時だったり、
周りの人からいつもテレビ見てるよなどと声をかけてもらった時に、頑張っていてよかったなって思います。
あと、私の会社だからなのかもしれませんが、レギュラー以外の芸人さんからこの番組のスタッフと認識してもらい挨拶してくださったときは、やっていて良かったと思いました。
ーやはり顔を覚えてもらっているということは嬉しいことなんですね。
ちなみに学生時代と今とでテレビ業界に対するイメージは変わりましたか?
秋)業界に対するイメージは、なんとなく思い描いていたものと変わりなかったですかね。
ーでは、何か変化したことってありましたか?
秋)テレビの見方は大きく変わりました。
今までは何も考えずにテレビを見ていましたが、実際に自分が作る側に立つと、ひとつひとつのテロップでさえ意識して見るようになりました。
ーなるほど、ありがとうございます。
では、テレビ業界を目指している学生に向けて、今のうちにしておいたほうが良いことを教えてください
秋)テレビや映画はたくさん観て知っていると損はないし、流行り物にも敏感になっておくべきだと思います。
番組の会議などで「あの映画のあのシーンみたいな感じ」と話が盛り上がった時に自分の知識が少ないと、それだけで会議に入っていけなくなることもあります。
今まで興味のあるものしか観てこなかったことを、この世界に入ってから何度も後悔しました。
まだ少しでも時間のあるうちに自分の知識の幅を広げておくと損をすることはないと思います!
ー最後になりますが、テレビ業界を目指している学生に向けて、メッセージをお願いします
秋)やりたいと思った事は何でも挑戦してみるべきだと思います!
私がこの世界に入ったのも、やればよかったと後悔するのだけは絶対に嫌だったからです。
実際に働いてみると、大変な事がほとんどです。でも、初めて自分の名前がエンドロールで流れた時、辛かったことが
一気に吹っ飛んでいきました。自分たちが頑張れば頑張った分だけ世間の人たちを楽しませる事が出来ると思うと、こんなに誇れる仕事は他に無いと思います。
だから、一度でも興味を持つ気持ちがあったのなら後悔しないうちに飛び込んでみるのが一番だと思います。
ー熱いメッセージありがとうございます。
今回はインタビューにお答えいただきありがとうございました。
秋)ありがとうございました。
ということで、AD1年目の秋本さんにお話を伺いました!
みなさんも参考になったり、感化されたのではないでしょうか?
さて次回は、3年目のADさんにインタビューします!
質問テーマは【覚えておいたほうがいいこと、用語】です
12月の更新を予定していますので次回もぜひご覧ください!!