音楽の窓 Vol.5

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2021年8月11日(水)

東京オリンピック みなさんご覧になりましたか?

数々のドラマが誕生し、大興奮の連続でしたね!

なかでも安部一二三選手、詩選手の兄妹同日金メダル獲得を成し遂げた瞬間

私も家族と声を出して喜ぶほどに感動しました……!

多くの感動を呼んだ東京オリンピックの17日間

選手たちからコロナ禍を戦い抜く勇気と希望をもらいました!

次は8月24日から始まるパラリンピックですね

新たなドラマの誕生に期待をして、選手たちを応援しましょう!

こんにちは!

kioi tv編集者 五月晴です!

さて、始まりました毎週連載音楽の窓

ここでは皆さんに音楽の新たな一面をお見せする記事を連載しています

是非ぜひ毎週チェックしてみてください!

前回紹介させていただいたテーマは

「愛」

上記リンクからページに飛べますので、こちらもどうぞ!

先週は私の都合でおやすみをいただきありがとうございました!

実は暑さでかなりグロッキーになってまして……

少し買い物に出歩くだけでかなり汗をかくほどの猛暑

みなさんも暑さにはお気を付けください……!

さてさて、今回のテーマは

「ひとり」

この言葉に何を連想しますか?

この言葉は一人または独りと書き表します

どちらも似た意味を持ちながらもその実全く違う意味合いを持ちます

今回のテーマではこの違いに着目して考えていきたいと思います!

今回紹介するアーティストはひとり葛藤する主人公の物語を数多く歌っています

そのアーティストとは

櫻坂46

櫻坂46乃木坂46の妹グループとして結成されたアイドルグループです

上村 莉奈尾関 梨香小池 美波小林 由依齋藤 冬優花
菅井 友香土生 瑞穂原田 葵守屋 茜渡辺 梨加
渡邉 理佐井上 梨名遠藤 光莉大園 玲大沼 晶保
幸坂 茉里乃関 有美子武元 唯衣田村 保乃藤吉 夏鈴
増本 綺良松田 里奈森田 ひかる守屋 麗奈山﨑 天

アイドルとしてだけでなく、モデルや女優としても多方面に活躍している櫻坂46

彼女たちはかつて欅坂46という名前で活動していました

改名理由は主に以下の3つ

民衆の代弁者のようなアイドルらしくないイメージからの脱却
平手坂のイメージの払拭
脱退・卒業者の連続による悪いイメージの払拭

これらを時系列に沿って紐解いていきます

15年8月乃木坂46 新プロジェクトとして活動を開始した21名

事前公表されていた鳥居坂46から欅坂46へ変更するスタートを切り、

同年10月にはレギュラー番組も開催され、11月には新メンバー長濱ねるが単独加入しました

この時点のメンバーは以下の通り

石森 虹花今泉 佑唯上村 莉奈
尾関 梨香織田 奈那小池 美波小林 由依齋藤 冬優花
佐藤 詩織志田 愛佳菅井 友香鈴本 美愉長沢 菜々香
長濱 ねる土生 瑞穂原田 葵平手 友梨奈守屋 茜
米谷 奈々未渡辺 梨加渡邉 理佐
※デビューからの間に一名が脱退

また、長濱ねる加入に伴ってけやき坂46(現日向坂46)の結成も発表されました

こんな異例続きで始まった欅坂46

16年4月に発売したデビューシングルから彼女たちの快進撃は始まります

それが1stシングルサイレントマジョリティー(以下サイマジョ)

アイドルの既成概念を壊す革新的なデビュー曲となりました

当時革新的と言われたポイントは以下の4つ

アイドルソングとしては低音よりの構成
メッセージ性の強い歌詞
軍隊のような衣装とダンス
ダンス中に笑わない

かわいいアイドルという固定観念を覆したこの楽曲は多くの人に支持されました

特に特異的だったのが歌詞とダンス

ベトナム戦争時代のアメリカ大統領の言葉を引用したフレーズ

「声を上げない者たちは賛成している」

モーセの十戒をイメージさせる左右に並ぶメンバーを割り進む振り付け

特徴的で印象に残りやすいこの楽曲は多くの人の心を揺さぶり、

女性アーティスト初週売り上げ最高記録を更新するに至りました

また、この楽曲でデビュー翌年に紅白出場を果たすなど多くの快挙も成し遂げました

しかしながら、この楽曲が作り上げたイメージが彼女たちを縛ることになります

ついでリリースされたのが

2ndシングル世界には愛しかない、3rdシングル二人セゾン

サイマジョでできたイメージを払拭するかのようなアイドルらしい楽曲

しかし、サイマジョには届かずイメージはより一層固定化されていきました

それに加えてもうひとつ問題としてあげられていたのが平手坂という言葉

センターで最年少の平手友梨奈の持つ絶大な表現力によって

欅坂=平手友梨奈というイメージになっていることを揶揄する言葉です

このイメージが改名の理由のきっかけになってしまいます

そして17年4月にリリースされた4thシングル不協和音

様々な出来事とともにファンの心に残る楽曲となりました

それがこの二つ

17年6月握手会に刃物を所持した男性が発煙筒を投げる事件が発生
 しかしながら翌日も握手会は開催され、被害メンバーが握手会を欠席するように
同年12月 不協和音で第68回紅白歌合戦出場
 演出による2度目のパフォーマンス中に3名が過呼吸で倒れ、
 うち1名が右腕打撲により負傷する事態に

この事件はファンから運営への不信感を増長する出来事となり、

同時にのちのメンバーの多数脱退などにも繋がっていきます

ですが悪いことだらけではありません

17年10月5thシングル風に吹かれてもでは初のダンス中の笑顔が解禁

18年3月6thシングルガラスを割れ!では新しい試みとしてロック調の楽曲に

どちらの楽曲はCMタイアップなどを通して人気の楽曲となりました

また、同年4月には坂道グループ全体のオーディションが行われ、

のち20年以降に加わる欅坂二期生が誕生します

そして良くも悪くも転機となった19年2月

8thシングル黒い羊がリリースされました

自殺した現場を陰から見る主人公から始まるMV

居場所について悩み葛藤する姿が印象的な楽曲となりました

この楽曲の登場後、

4年連続の紅白出場やMTV VMAJ 2019受賞と様々な快挙を成し遂げながらも

18年11月からの1年半で8人もの卒業・脱退など、楽曲イメージも相まって

より一層暗いイメージが付き纏うようになります

そして20年7月 欅坂46は5年間の歴史に幕を閉じ、櫻坂46としての再出発を発表しました

その後は二期生も加わり、パワーアップした姿を見せてくれています

1stシングルNobody`s faultを始めとする明るくもかっこいいイメージに

新たなファン層を獲得しつつ成長しています

彼女たちの今後の発展には注目です!

余談ですが、私の推しの小林由依さん

女優や雑誌withの専属モデルなど幅広く活動されていて

彼女のブログなどで見られるワードセンスや弾き語りの歌声などなど

魅力に溢れているのでぜひぜひ検索してみてください!

さて今回のテーマひとりは欅坂時代の楽曲の歌詞に多く現れる内容なんです

主人公の葛藤など各楽曲ごとに様々に現れるひとりという言葉

それは現代の若者の心を写しているように思います

そんな欅坂46の楽曲から3曲を厳選してひとりについて考えたいと思います!

さて、まずは17年4月にリリースされたエキセントリックから


冗談じゃない 興味もない 合わせたくない

そんなにあんなに器用じゃない

普通でいることって何だ? 僕は普通と思ってる

みんなこそ変わり者だ

出典: エキセントリック/作詞:秋元 康/作曲:ナスカ

周りのひとがいう普通ってなんなんだろうか

周りから見れば僕は変わり者なのだろう

それでも僕は周りに合わせる「普通じゃないこと」はしたくない

エキセントリックとは普通のものとひどく変わった様のことをいいます

「普通そうする」って日常でよく聞くフレーズではありませんか?

普通とは一体なんでしょうか

周りの「普通」に合わせたとこで独りのままでしかありません

続いては18年8月にリリースされたアンビバレントの一節

誰かと一緒にいたって ストレスだけ溜まってく

だけど一人じゃずっといられない  Ambivalent

出典: アンビバレント/作詞:秋元 康/作曲:浦島健太•TEETA

誰かと一緒にいることを嫌いながらも、一人で生きていけないことは分かっている

思いと裏腹の現実にもがく姿が描かれています

誰かと一緒にいるということはその人と譲り合うこと

時には辛くなってしまうこともありますよね

Ambivalentとは二律背反 真逆のものが両立すること

一人でいたい感情と一人を嫌う感情

どちらにも間違いなどないからこそ、そこには葛藤が起こります

最後に19年2月リリースの黒い羊から

自らの真実を捨て白い羊の振りをする者よ

黒い羊を見つけ指を指して笑うのか?

それなら僕はいつだって それでも僕はいつだって

ここで悪目立ちしていよう

出典: 黒い羊/作詞:秋元 康/作曲:ナスカ

白い羊とは多数派で大衆に迎合する者

黒い羊とは反対に少数派の異端者と表現されています

自分の真実=本心を隠して多数に迎合すれば一人でなくなる

自分の意思を曲げてまで手に入れた仲間に本当の価値はあるのだろうか?

自分の理解者がいなければ一人でなくても独りのままでしかない

現代日本の右へ倣えの精神に一石を投じる、考えさせられる一節です

ここであげた三つの曲から見えるひとりという言葉の意味

一人とは外から見える状態としてのひとり

独りとは外から見えない精神的なひとり

一人でなくなること自体に意味はあるのでしょうか

欅坂46の楽曲には様々に葛藤する主人公が描かれていて

今回紹介した曲以外にもみなさんの共感できる歌詞が多く存在します

もしかすると皆さんの悩む背中を押し、悩む答えを示してくれるかもしれません

音楽は本当のひとりから救い出してくれるのではないでしょうか

今回の連載はここまでになります!

次回は

「夢」

をテーマにお届けしますのでお楽しみに!

ではでは!

五月晴
(さつきばれ)
城西大学メディア学部所属 kioi tv編集者
梅雨の京都に生まれた理系大学生
広く深くをモットーに邦楽全般をこよなく愛している
推しは山下美月(乃木坂46)、小林由依(櫻坂46)
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